アステラス子会社・Astellas UK ABPIから12か月間資格停止 プロモーションコード違反で
公開日時 2016/06/30 03:50
アステラス製薬英国子会社のAstellas UKが、英国製薬工業協会(ABPI)からABPIのプロモーションコード(The ABPI Code of Practice for the Pharmaceutical Industry:ABPI医薬品業界のための行動規範)に違反したとして6月24日付で12か月間のABPIメンバー資格停止処分を受けたことが分かった。ABPIが同日、発表した。
処分の理由はAstellas UKを統括するAstellas Pharma Europeが2014年2月にイタリア・ミラノで開催した会合に100名以上の医師を招き、前立腺がん治療薬Xtandi(エンザルタミド)について販売促進を目的とするような、プロモーションコードを逸脱する行為を行ったというもの。また、ABPIは、Astellas Pharma Europeが、この件で報告を求めるPMCPA(Prescription Medicines Code of Practice Authority:ABPIの設置した同プロモーションコード運用ならびに監視機関)に対して、不誠実な報告をしたとしている。
PMCPAの関係委員会では、虚偽や追加制裁を思わせる問題を含む組織的または(企業)文化的不手際に非常に懸念していることを表明した。
Astellas UKおよびAstellas Pharma Europeは、今年9月に再度監査を受け、改善度を評価される。ABPI理事会は、その時点での報告を見て、2016年末までに停止期間について見直す考えである。ABPIは、両社がおもに企業文化に関する点でどの程度改善されたかを示さなければならないと指摘している。アステラスは今回の措置を受けいれ、すでに再発を予防する行動を起こしたとしている。
ABPIのJohn Keamey会長は、「プロモーションコードの違反は重大に受け止められ、その結果は、資格停止という形で反映された」と処分について説明したうえで、「我々業界は、厳格な規制の下で活動しているので、これら基準に合致できないいかなる企業も説明責任を持っている」とコメントした。