メディパルHD コンテンツ配信会社「エムティーアイ」と業務提携 病院・薬局向けITサービスを強化
公開日時 2016/06/08 03:50
メディパルホールディングスは6月7日、ネットでのコンテンツ配信事業を手掛ける「エムティーアイ」と資本業務提携に関する基本合意書を締結したと発表した。メディパルHD側は今回の業務提携を通じ、医療のIT化を見据えた病院・薬局向けサービスツールや新たな付加価値サービスの提供に努める考え。同社はエムティーアイの株式の第三者割当による自己株式処分の方法で、議決権割合の2.07%に相当する115万株を取得し、同社の第7位の株主になる。
政府の推し進める医療ICT戦略を見据え、医薬品卸によるIT企業との業務提携の動きが注目されている。メディパルHDが資本業務提携したエムティーアイは、スマホやタブレットPC、アプリなどを通じ、様々なコンテンツを配信するモバイル・コンテンツ企業。音楽配信や電子書籍、生活情報、エンタメなどのほかに、ヘルスケア分野でも、女性の健康情報サイト「ルナルナ」を通じ、有料会員向けコンテンツの配信などで実績をあげている。
さらに、電子お薬手帳アプリ「ルナルナお薬手帳」を有し、母親が子供の投薬情報やアレルギー歴、予防接種などを記録、管理することもできる。このほか健康データ管理アプリ「CARADA」、24時間医師相談サイト「カラダメディカ」など複数のアイテムを揃えている。
◎メディパルHD「付加価値サービス提供」 エムティーアイ「成長ポテンシャル大きい」
メディパルHDは今回の資本業務提携について、「エムティーアイの優れたICT技術やヘルスケアデータを活用し、医療のIT化に資する医療向けサービスツールや新たな付加価値サービスを提供したい」と意欲を示した。
一方、エムティーアイ側は、「ヘルスケアサービス事業は成長ポテンシャルが大きい有望な分野」と位置付けながら、「病院や調剤薬局などを通じ、顧客の健康管理を支援するサービスの機能強化・拡充、既存のヘルスケアサービスとの連携強化による付加価値の高いサービス提供などに発展させたい」と強調した。