高額薬剤議論
公開日時 2016/05/31 00:00
浮上する3つの視点カギ握る使用の“最適化”推進薬価制度だけで議論が解決しない時代に抗がん剤・オプジーボ点滴静注に端を発した高額薬剤の論議が注目されている。財政制度等審議会(財政審)では、オプジーボの薬剤費だけで年間1兆7500億円との試算も示され、1剤だけで医療保険財政が破たんするとの問題意識が示されている。高齢化、人口減少時代の中で、医療費適正化の観点を重視する向きは強まっている。今後高額薬剤の相次ぐ登場が想定される中で、現行の薬価制度だけではこうした問題の克服は難しい。施設要件や医師要件を明確化したガイドラインの策定を通じた医薬品の使用の“最適化”推進、生活習慣病領域における地域での標準薬のリスト化、これに費用対効果評価による薬価の再算定の3つの視点が浮上している。適正使用をカギとした施...