3月のMR薬局訪問 好印象企業トップ3は武田薬品、第一三共、Meiji Seika 薬剤師調査
公開日時 2016/05/09 03:51
ネグジット総研MMPR(http://www.mmpr.jp/)はこのほど、薬局薬剤師を対象とした意識調査で、16年3月のMR訪問で最も好印象だった所属企業の上位3社が武田薬品、第一三共、Meiji Seikaファルマ――だったとの結果をまとめた。武田薬品はMR活動の4分の3が抗潰瘍薬タケキャブに関するもので、情報内容の質の高さが好印象につながった。第一三共は好印象を持った製品の上位から降圧剤オルメテック、抗菌薬グレースビット、認知症薬メマリーで、迅速な対応が印象に残ったようだ。Meiji Seikaは抗うつ薬リフレックスや後発品の活動で印象が高かった。
同社は毎月、同社の薬剤師モニターを対象に、「製薬企業訪問実態調査」としてMR活動などを調査している。3月調査では保険薬局勤務薬剤師(=薬局薬剤師)283人から回答を得た。調査期間は2月29日~3月27日。方法はWebアンケート。
最も好印象だった所属企業に武田薬品を選んだ薬局薬剤師は8.8%だった。そして、第一三共が7.8%、Meiji Seikaが7.1%、東和薬品が6.7%、エーザイとグラクソ・スミスクラインが各5.7%、ファイザーが4.9%、科研製薬、塩野義製薬、日本イーライリリーが各4.6%――と続いた。
武田薬品のタケキャブで好印象だった理由を見てみると、「説明が素晴らしい」「質問に的確に答えていた」「わかりやすい」「「細かな処方元医師の情報をいただいた」といった内容が多くみられた。ただ、良い印象を受けなかった製品の中にタケキャブもあり、情報内容に不満だったようだ。
■「患者が来局しても構わず話を続けようとした」
次に、MR活動に良い印象を受けなかった理由を見てみると、多忙な時間帯の訪問や、情報内容に不満・勉強不足のほか、ノルマなど自分のことしか考えていない行動に嫌気がさしたとの内容が散見された。
訪問タイミングの悪さでは「調剤薬局のことがわからないのか、午前中の忙しい時間帯に訪問があり、困った」「忙しい時間帯に訪問され、空気を読んでほしかった」――、情報内容に不満・勉強不足では「周知の情報だった」「内容が薄い」「処方元医師、近隣病医院の情報提供ができない」「自動分包機OK?がわからず」――などのコメントがみられた。
自分のことしか考えていない行動では、「患者が来局しても構わず話を続けようとして困った」「ただ先発品の採用継続の懇願のみ」「薬価改定を控え在庫を絞らなければならないのに、OD錠を推奨したいから置いてくれ、と処方確約もなしに依頼してきた」「ただの情報伝達。必要な時以外来ない」「担当交代時の挨拶の時でさえもノルマのお願いをして帰った」といった内容があった。
やはり、薬剤師など顧客にとって有益な情報を持って行くことができなければ、訪問しない方が良いということだろう。