EMA 多発性骨髄腫治療薬Darzalexなど4品目承認勧告
公開日時 2016/04/06 03:50
欧州医薬品庁(EMA)は、3月29日-4月1日、ヒト医薬品委員会(CHMP)を開催し、Janssen-Cilag International B.V.の多発性骨髄腫治療薬Darzalex(daratumumab)など新医薬品4 品目について承認勧告を行った。今回承認勧告の対象となったのは、以下の4品目である。製品名(一般名)、申請企業、適応症、摘要の順。
*Darzalex 20mg/ml点滴用濃縮液(daratumumab)、Janssen-Cilag International B.V.。再発・難治性多発性骨髄腫。同剤は、CD38タンパクに結合、CD38を発現するがん細胞の成長を強く阻害するIgG1kヒトモノクローナル抗体である。2013年7月17日に希少疾病薬の指定を受けた。
*Galafold 123mg ハードカプセル(migalastat)。Amicus Therapeutics UK Ltd。ファブリー病治療薬。同剤は、一部のファブリー病患者で欠損している、一定の突然変異型α-Gal A(アルファ・ガラクトシダーゼA)という酵素に結合するよう設計されたファーマコロジカル・シャペロン製剤であり、酵素補充療法剤である。同剤は、2006年5月22日に希少疾病薬の指定を受けた。
*Pandemic influenza vaccine H5N1 MedImmune 鼻内噴霧懸濁液(パンデミックインフルエンザワクチンH5N1、弱毒化生ワクチン、経鼻)。MedImmune LLC。公式にパンデミックが宣言された場合の成人および小児におけるインフルエンザに対する予防。
以上のほかに、GlaxoSmithKline Trading Servicesのアデノシンアミナーゼ欠損症(ADA)-による重症免疫複合不全症(SCID)を適応とした、新規遺伝子治療法Strimvelisが承認勧告された。同治療法の適応は、幹細胞移植のドーナーにマッチしない場合となっている。同治療法は、2005年8月26日に希少疾病製品の指定を受けた。
なお、同日のCHMPでは、以下1品目のバイオシミラーの承認勧告を行った。製品名(一般名)、申請企業、適応症、摘要の順。
*Flixabi 100mg点滴用濃縮液用粉末(インフリキシマブ)、Samsung Bioepis UK Limited。関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、尋常性乾癬など。同剤はTNF-α阻害薬で、先発品は、EUでは1999年8月13日に承認されたRemicadeである。