第一三共 抗Xa薬の中和剤「Andexanet Alfa」を導入、BMSなど同業他社と国内開発
公開日時 2016/04/06 03:51
第一三共は4月5日、米Portola Pharmaceuticals社の抗Xa薬による抗凝固作用を中和するAndexanet Alfa(一般名)について、日本で共同開発する契約を締結したと発表した。第一三共は抗Xa薬リクシアナ(一般名:エドキサバントシル酸塩)を販売している。リクシアナなど抗Xa薬服用患者では、例えば大出血や緊急手術が必要となる際に通常の止血プロセスを回復させる中和剤が必要となる。しかし、抗Xa薬の抗凝固作用を特異的に中和する薬剤は現在ない。第一三共は中和剤を共同開発することで、「リクシアナの製品価値最大化に努めていく」とコメントしている。
Portola社はAndexanet Alfaについて、抗Xa薬エリキュースを手掛けるブリストル・マイヤーズとファイザー、抗Xa薬イグザレルトを販売するバイエルとの間でも国内開発に関する契約を結んでいる。第一三共は今回の契約締結により、「同業他社とのコンソーシアムタイプの協業により開発する」としており、計5社で国内開発していくと説明した。
Andexanet Alfaは修飾されたヒト第Xa因子分子。血中で、経口剤もしくは注射で投与された抗Xa薬を特異的に標的とし補足するデコイとして作用する。いったん結合すると、抗Xa薬は第Xa因子に結合して阻害することができなくなり、通常の止血プロセスが回復する。