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富士経済 国内GE市場 18年に1兆円突破 降圧剤GEなどがけん引

公開日時 2016/03/09 03:52

富士経済はこのほど、日本の後発品(以下、GE)市場が2018年に1兆円を突破するとの分析結果をまとめた。医療用医薬品全体に占めるGEの金額ベースのシェアは17年度に10%台となり、18年には12%になる。18年のGE市場では、その約2割を降圧剤GEが占め、「GE市場拡大をけん引する」と分析している。

文末の「関連ファイル」に、国内GE市場の18年までの市場規模推移などをまとめた資料を掲載しました(3月9日のみ無料公開、その後はプレミア限定コンテンツになります)。

この市場予測は、同社専門調査員による製薬企業や関連団体へのヒアリング、関連文献、同社データベースを基に分析したもの。調査期間は15年11月~16年1月。

同社の分析によると、日本の医療用医薬品市場は18年に9兆3044億円となり、14年比で9.1%増となる。このうちGE市場は同1兆1172億円、59.4%増と大きく成長する。一方で、長期収載品市場は縮小し、同2兆329億円、8%減となる。

GE市場の年次推移をみると、14年が7009億円(医療用医薬品市場全体に占める金額ベースのシェア=8.2%)、15年見込で7897億円(9.0%)、16年予想で8762億円(9.8%)、17年予想で9877億円(10.8%)――と推移する。GE市場は17年まで毎年900億~1000億円程度拡大し、18年は前年から1300億円近く拡大することになる。なお、長期収載品市場は13年に3割近くあった金額ベースのシェアが18年には21.8%にまで小さくなる。

18年に向けてGE市場をけん引するのは降圧剤GEとなる。降圧剤GE市場は18年に2100億円、14年から市場は2.5倍となる。14年に登場したARBブロプレスやディオバンのGE、15年に相次ぎ登場したARB関連の配合剤のGEが市場拡大に寄与する。なお、14年に金額ベースで28%だったGEへの置き換え率は18年に46%になるという。

抗がん剤GE市場は18年に851億円、14年比で44.5%増となる。日本化薬、ヤクルト本社、大鵬薬品といった新薬でも抗がん剤を扱う企業のGEが、DPC病院で採用が進んでいることなどを根拠にしている。心不全治療薬、不整脈治療薬、抗血小板薬など「その他循環器官用剤」のGE市場も18年に900億円となり、14年比で89.1%増と急拡大する。リマプロストアルファデスクやアスピリンのGEに加え、大型化が見込まれる抗血小板薬プラビックスのGEが15年に登場したことを理由に挙げている。

なお、同社は具体的な数値は開示していないものの、18年までに特に高い伸長がみられるGE市場としてCSF製剤、喘息・COPD治療薬、免疫抑制薬、認知症治療薬を列挙。CSFと喘息・COPDのGE市場はそれぞれ14年比で3倍以上に、免疫抑制薬、認知症治療薬のGE市場はそれぞれ14年比で2倍以上になると分析している。

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