編集部調査 製薬37社が営業組織見直し 市場・製品群の変化受け
公開日時 2015/06/01 03:53
ミクス編集部が行った製薬各社を対象にしたMR数アンケート調査で、営業組織の見直し状況を聞いたところ、回答72社の約半数の37社が営業組織の見直しを実施・検討(実施:32社、検討:5社)していることが明らかになった。見直しの主な理由には、国内市場の急激な変化や製品群の変化による、MRの担当見直しや主力品の強化が多くみられた。
文末の関連ファイルに、営業組織の見直し状況や見直し理由に関する資料を掲載しました(6月3日まで無料配信、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。
営業組織の見直しは、昨年夏から秋にかけて大手・準大手クラスから相次いで表明された。それらの組織見直しは、MRの機能・役割、組織の統廃合を含む比較的大規模なものが多く、常時行われている組織見直しと同列で語れない動き。今回の調査では、組織見直しの実施又は検討中の企業は、大手からGEメーカーまで幅広く、国内の市場・医療環境の急激な変化に危機感を強めていることの証といえる。この質問に回答がなかったアストラゼネカ、MSD、エーザイも組織見直しは実施しており、実施企業数はもっと多い。
見直し理由を見ると(複数回答=検討中の企業含む)、最も多い「MRの機能(担当の見直しなど)の見直し」(9社)に加え、「市場環境の変化」(7社)、「注力製品の疾患領域の変化」(5社)で、重複を除くと19社に上り、いずれも製品売上に関係するものである。「その他」で3社が挙げた販売力の強化を加えると、見直し企業の約6割に上る。調査や取材からはMRの配置の見直しや領域の専門性を高めているところが目立ち、製品特性や顧客ニーズに合わせて見直したといえる。
一方、MRの役割として重視することを見ると(複数回答)、病院への情報提供のほか、次いで「調剤薬局への情報提供」、「医薬品卸との連携」が多く挙がった。カバレッジを広げて、売上・利益を確保しようという動きとみられる。
調査結果の詳細はMONTHLYミクス6月号(6月1日発売)に掲載しています。
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