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米FDA メラノーマ治療薬・Keytrudaを承認 米国では初の抗PD-1抗体に

公開日時 2014/09/09 03:50

米食品医薬品局(FDA)は9月4日、米国では初めての承認となる抗PD-1抗体製剤のKeytruda(製品名:pembrolizmab、ペンブロリズマブ)を進行もしくは切除不能の悪性黒色腫(メラノーマ)治療薬の適応で承認した。

Pembrolizmabは、腫瘍に対する免疫システムの活性を抑制するPD-1受容体の働きをブロックする薬剤。メラノーマ患者においてBRAF V600という遺伝子変異を発現する患者に対するイピリムマブ、BRAF阻害剤などの治療後に使用される。

FDAは、申請企業である米メルクが既存治療よりも大幅に疾患の改善の可能性がある臨床的エビデンスを示したことから、画期的治療法(Breakthrough Therapy)の指定を行った。さらに同剤は、優先審査および希少疾病薬の指定も受けていた。

同剤の有効性は、前治療後に疾患が進行したメラノーマ患者173例を対象に、推奨用量である2mg/kg、または高用量10mg/kgにわけて投与し、治療効果を検証した。2mg/kg患者の半数では、腫瘍が約24%縮小した。効果持続期間は、
1.4~8.5か月。

安全性は、411例を対象に検証され、主な副作用は、疲労感、咳、悪心、掻痒、発疹、食欲不振、便秘、関節痛、下痢など。なお、肺、大腸、内分泌腺、肝臓など健常な臓器にまれに重篤な免疫介在性の副作用が見られた。

FDAは同剤承認以前に、メラノーマ治療薬として、2011年にipilimumab、ペグインターフェロンα-2b、およびvemurafenib、13年にdabrafenibおよびtrametinibを承認している。


メルクのKenneth C Frazier会長兼CEOは、「最も困難な疾患に直面している人々を救うために、我々が画期的な科学の追究に断固として取り組んでいることを示した。試験に参加した患者や同剤が加速審査されるように努力してくれた科学界・医療界に感謝する」と話した。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur血液・腫瘍製品部長は、「Keytrudaは2011年以降、6番目となる新規のメラノーマ治療薬であり、研究の前途が有望であることを意味する。これら治療法は、異なった作用機序を持ち、患者に新たな治療選択肢を提供することになる」とコメントした。

米国立がん研究所(NCI)によると、14年には、7万6100人がメラノーマと診断され、9710人がメラノーマを原因として死亡すると推定されている。

 

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