第一三共 関節リウマチ薬エンブレルのバイオシミラー 国内フェーズ3開始
公開日時 2014/08/19 03:52
第一三共は8月18日、関節リウマチ薬として開発中のエタネルセプト(先発薬:エンブレル)バイオシミラーの国内フェーズ3を開始したと発表した。メトトレキサートの効果が不十分な患者に対し、エンブレルを対照薬にして無作為二重盲検試験を行う。主要評価項目は24週におけるACR20達成率。被験者数は開示していない。
同社は12年に、米国コヒーラス・バイオサイエンシス社と、日本などでのバイオシミラー事業で提携することで合意したと発表し、その際にエタネルセプトのバイオシミラーの開発、販売を手掛けることになった。治験薬は現在コヒーラス社から供給を受け、製品も販売の初期段階は同社から供給を受ける予定という。将来的には国内製造する方針。同社の中期経営計画によると、16年度の承認取得・上市が目標となっている。
第一三共は現在、抗リウマチ薬を扱っていないが、関節リウマチなどの消炎、鎮痛の適応でロキソニンを持っている。また、関節リウマチを適応症として抗RANKL抗体デノスマブの開発をフェーズ3まで進めている。
バイオシミラーに関するコヒーラス社との提携で第一三共は、日本、韓国、台湾において非ホジキンリンパ腫治療薬リツキシマブ(先発薬:リツキサン)のバイオシミラーを開発、販売する権利を持っており、現在開発を進めているという(フェーズ非開示)。