大日本住友 大型化期待の抗がん剤BBI608 P3登録中止で経営リカバリー計画検討
公開日時 2014/08/08 03:52
大日本住友製薬の多田正世社長は8月7日、都内で記者会見した。この中で5月に、同社の国際戦略品の位置づけで、大腸がん単剤療法で国際共同フェーズ3まで進めていた抗がん剤「BBI608」が被験者登録中止となったことで、中期経営計画に影響が出ることから「経営目標については、他のプロジェクトなどによるリカバリープランを検討中」であることを明らかにした。数値目標を見直すのか否かは検討中であるとして明言しなかった。同プランは第2四半期決算に合わせて発表するとしている。
同社は現中計の最終17年度までに「BBI608」については、まず大腸がん単剤療法で日本、北米で上市、800億円以上の売上を計画していたが、被験者登録中止で見込めなくなり、経営課題となっていた。この中にあって抗精神病薬のラツーダが米国で予想を上回って急成長し、17年度にグローバル売上約1000億円の計画に対し、14年度には米国で720億円の売上見通しとなった。多田社長は、17年度までのラツーダの売上見通しなどを見極めながら、リカバリー計画を策定すると説明した。