前年上回る活況? 15 年の“Health Exchange”
公開日時 2014/06/24 03:50
オバマケア元年となった2014年、“Health Exchange”(政府管掌のオンライン医療保険購入サイト)が大統領府の楽観的な予想をも上回る活況を見せたことは、まだ記憶に新しい。そして、さすがは市場原理のアメリカというべきか、この結果を受けて、これまで様子見にまわっていた感のある大手医療保険会社などが、早々に今年、15年からの“Health Exchange”への参加を表明しはじめ、来年は多くの州でサイトの品揃えが格段に充実すること間違いなしと言われはじめた。
オバマケアを「ビジネスの好機」ととらえる風潮はすでに定着した、と語るのはカイザー財団のアナリストLarry Levitt氏だ。14年の“Health Exchange”からの保険購入社数はおよそ800万人であったが、来年は1300万人を超えると予想されているからだ。
たとえば今年はAnthem Blue Cross社1社しか保険商品を提供しなかったニューハンプシャー州のサイトについては、すでに15年に向けて他2社が名乗りをあげており、15年は3社による競争となる見込みだ。
従来は大企業を主たる顧客としてきたUnitedHealth Group各社およびCigna社は、14年には、非常に慎重に選択した数州の“Health Exchange”にのみ保険商品を提供したが、15年はより多くの州のサイトに商品を提供すると表明している。両社とも、主たる顧客を大企業とする基本方針に変更はない、と強調してはいるが・・・。
15年の連邦政府管掌の“Health Exchange”に参加するための保険会社のエントリー期限まで、あと数週間。保険市場に熱い視線が集まっている。