サノフィ 抗血小板薬コンプラビン配合錠を新発売 クロピドグレルとアスピリンを含有
公開日時 2013/12/06 03:53
サノフィは12月5日、抗血小板薬コンプラビン配合錠を同日に新発売したと発表した。同剤は抗血小板薬プラビックス錠の有効成分であるクロピドグレル75mgと、アスピリン100mgを配合した薬剤で、経皮的冠動脈形成術(PCI)施行中および施行後の心血管イベント予防を目的とした二剤抗血小板療法(DAPT)に使用される。コンプラビンの薬価は1錠275円で、プラビックス75mgと同額。コンプラビンに14日間の処方日数制限はない。
サノフィが虚血性心疾患でPCIを実施している患者487人を対象に調査したところ、服薬している薬剤の種類は平均1日7.5種類で、約3割の患者がDAPTを目的として処方された薬剤を飲み忘れた経験があることが確認された。このことから同社は、「虚血性心疾患でPCIを実施している患者さんの多剤の服薬負担や飲み忘れといった服薬アドヒアランスには改善すべき問題が残されている」とし、「コンプラビンはDAPTのアドヒアランスを向上し、患者さんの生命予後の改善に貢献することが期待される」としている。
PCIを受けた患者は、PCIによって傷ついた血管内壁の組織が正常に戻るまで、血栓症など心血管イベントの発現リスクが高い状態になる。このため、PCI後の心血管イベントの予防目的にPCI施行時や施行後にチエノピリジン系抗血小板薬とアスピリンを投与するDAPTが日米欧のガイドラインで推奨されている。また、いずれか一成分の未服薬が心血管イベントリスクをさらに増加させることも報告されており、PCI施行後のDAPTの継続が重要視されている。