11年度国民医療費38兆円 3.1%増 薬局調剤は7.9%増
公開日時 2013/11/18 03:50
厚労省が11月14日発表した11年度国民医療費は38兆8585億円だった。10年度より3.1%増とここ数年の同程度の伸び。全体の3割に達する後期高齢者医療給付は4.8%の伸びて12兆円台に達した。一人当たり医療費は3.3%増の30万1900円と初めて30万円を超えた。
医科の入院と入院外(外来)とも病院の医療費の伸びは診療所より高く、医科入院の病院は2.2%増に対し、診療所は3.0%減。医科入院外では、病院3.0%増に対し、診療所は1.9%増にとどまり、近年の診療報酬改定で急性期医療に重点配分してきた影響とみられる。また、医薬分業の普及とともに伸びてきた薬局調剤医療費は6兆6288億円、7.9%増と比較的高い伸びを示した。
年齢層別では、65歳以上が医科診療費の55%を使っており、21兆4497億円。そのうち75歳以上は13兆1226億円と13兆円台に載せ、一人当たりだと89万2200円と90万円に迫る勢いで、全体平均の3倍近い医療費がかかっている。。
傷病分類別の医科診療費トップ5は以下のとおり。
循環器系疾患5兆7926億円(2.3%増)
新生物3兆6381億円(4.7%増)
呼吸器系疾患2兆1707億円(2.7%増)
筋骨格系及び結合組織疾患2兆0898億円(3.1%増)
内分泌、栄養及び代謝疾患1兆9928億円(0.5%増)