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Sunshine Act施行 アプリで医師、製薬企業に支払額一致を可能に

公開日時 2013/08/28 03:50

米国では、製薬・医療機器企業に対して、医師および大学病院など教育病院へのすべての物品・金銭などの支払い情報データをCMS(メディケア&メディケードサービス庁)に提出するよう求めるサンシャイン条項(Physician Payments Sunshine Act:医師への支払い情報公開法)施行下での製薬・医療機器企業などによるデータの情報収集が8月1日に開始された。これを受け、CMSは、製薬企業等の報告と医師等の報告に相違のないこと、ならびに相違が生じた場合には早期に発見するために、医師に支払い情報についてのアプリケーション(アプリ)ソフトを持たせることを計画している。


CMSは、医師と製薬企業などの間で、2013年8月1日~12月31日までに発生した金銭等の支払い情報について、14年9月30日までに最初のデータ公開を予定している。CMSへのデータ提出締め切りは14年1月1日から3月31日の間。

支払いを正確に把握することを目指して、製薬企業が支払いを自社の財務システムに組み込んでいる。これに対し、CMSは、医師がデータ提出前に支払者の持つデータとの相違を解決できるように医師自らが支払いについて追跡可能な無料の携帯電話のアプリの提供を開始した。


CMSは、データの正確性を確保することと、アプリを通じ、製薬企業と医師との協力関係を築くことを目的としている。アプリでは、支払いの追跡のほか、取引をしている製薬企業への連絡も可能で、支払いの確認もできるという。CMSへのデータ提出前に、製薬企業がデータの相違をなくすために、製薬企業のバージョンも作成。医師側の内容との相違点を明らかにするために、医師へ送信できるようにする。

データの正確性を期す上で、CMSから医師に割り当てられる「ヘルスケアプロバイダー識別番号」(National Provider Identifier:NPI)の有用性が指摘されており、CMSも使用を求めている。しかし、NPIのリストに掲載されていない医師も存在するために、別の識別方法も必要となりそうだ。

米国医師会(AMA)は、無料で入手できるApple StoreやGoogle Play Storeにリンクしたツールを活用して、医師による支払いの早期モニタリングを行うことに重点を置いている。AMAは、医師にCMSにデータを送信する前に製薬企業の窓口に対して、(内容の)修正が可能なようにCMSに送る情報を送信してもらうよう要請することを呼びかけている。

さらに、AMAは、AMA会員のNPIに関する情報の更新の重要性とともに、医師が患者と支払いについて話し合うことに役立つツールを開発する計画であることにも言及している。

この問題について国民の教育と理解が重要とのスタンスを示す米・ファイザーは、医師の誤解が臨床試験の実施に影響することについても懸念を示している。


(The Pink Sheet 8月5日号より)

 

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