World Topics 注目集める植毛手術用ロボット
公開日時 2013/07/01 05:00
シリコンバレーではロボット技術の応用/実用化をめざすベンチャー企業に投資家の関心が集まっている。製造業の生産ラインで働くロボットから、家事をこなすお手伝いさんロボットまで、用途も目的もさまざまだが、最近、医療系ベンチャーが合計で66ミリオンドルの大型資金調達に成功して話題になっている。
話題の会社はマウンテンビュー市にあるRestoration Robotics社。手がけているのは植毛手術用ロボットだ。これを用いることで、従来の植毛手術に比べ侵襲性が低く、患者に負担の少ない手術が可能になるという。
http://restorationrobotics.com/
同社は2002年に起業。2005年に試作品を完成させ、翌年から臨床試験を開始、2007年に25ミリオンドル(シリーズB)を調達、2011年にFDAの認可を取得。その後に調達した41ミリオンドル(シリーズC)の資金で製造を開始し、2012年に最初の製品を市場に出している。
国際植毛外科学会(International Society of Hair Restoration)が同学会員を対象とする独自調査の結果から推定しているところによれば、2010年に植毛治療を受けた患者は世界各国あわせて推定およそ924,000人で,2004年に比して156%、2008年に比して14%の増加であった。2010年には、このうち約251,000人が植毛手術をうけており、他は手術以外の治療を受けている。また同学会は、2010年の植毛治療の市場規模はおよそ2ビリオンドル(約2,000億円)と推定しているが、これは2008年の推定規模から約50%の拡大だという。
http://www.ishrs.org/