5月度病院薬剤採用調査 抗凝固薬エリキュースがトップ 採用理由に「医師からの要望」など
公開日時 2013/07/01 05:02
ミクス編集部が行った2013年5月度病院薬剤採用調査によると、抗凝固薬のファクターXa阻害薬エリキュース(一般名:アピキサバン)の採用が最も多く、採用理由は「医師からの要望」と「既存薬に比べての有効性」であることがわかった。同薬はブリストル・マイヤーズ(BMS)とファイザーが共同販売しているが、調査では製造販売元であるBMSからの採用が多かった。
エリキュースの他に採用施設が多かった薬剤として、慢性便秘症治療薬アミティーザ(ルビプロストン、アボットジャパン)や持効型溶解インスリンアナログ製剤のトレシーバ(デグルデク、ノボノルディスク)、カルチニン欠乏症に用いるエルカルチン(レボカルニチン、大塚製薬)が挙がった。トレシーバは、「既存薬に比べての有効性」だけでなく「既存薬に比べての副作用」が挙がった。低血糖リスクが少ないとされる同薬の安全性も評価されているものと思われる。エルカルチンは静注、内容液、錠剤があり、複数の剤型での採用も確認された。
その他、ARBアジルバ(アジルサルタン、武田薬品)、V2-受容体拮抗剤サムスカ(トルバプタン、大塚製薬)、過活動膀胱治療薬トビエース(フェソテロジン、ファイザー)で複数施設での採用が確認された。アジルバは5月から長期投与が可能になり、サムスカは5月に通常量15mgの半量錠が発売されている。トビエースは3月に新発売した新薬。
調査は、Monthlyミクス新薬採用アンケート調査の協力施設から80病院(国公立、自治体、準公的、民間など)の薬剤部に定点観測をお願いし、月ごとの新薬採用・採用停止品目を集計したもの。5月調査では26病院から回答を得た。