バイエル薬品・ブルン新社長 13年売上は2000億円目指す イグザレルト、アイリーアなどの成長で
公開日時 2013/04/04 04:02
バイエル薬品のカーステン・ブルン社長は4月3日、東京都内で開いた業績会見で、新製品の成長などで13年売上高は約100億円増の2000億円(薬価ベース)を目指すと表明した。
成長の牽引する製品のうち新製品では、12年4月に発売された経口抗凝固薬イグザレルト(一般名:リバーロキサバン)、同じく11月発売の眼科治療薬アイリーア(アフリベルセプト)、さらに先月承認され、年内の発売を予定している抗がん剤スチバーガ(レゴラフェニブ)を挙げた。
イグザレルトは5月1日に長期投与が解禁され、販売を強化する。アイリーアは滲出型加齢黄斑変性(wAMD)の治療薬として発売され、wAMDの市場においてシェア29%を獲得したという(IMSジャパン1~2月累計データ)。現在、網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫の適応追加に向け承認申請中で、さらに糖尿病黄斑浮腫などがフェーズ3段階にある。同社長は、日本での眼科領域の診断率は欧米と比べて低く、ニーズは満たされていないとして、潜在市場を掘り起こし、成長につなげていく考えだ。
12年売上は1902億円(薬価ベース)、0.6%減だった。同社によると、約6%の薬価改定やグルコバイなど3製品を販売移管したことが影響した。
【12年の製品売上上位10製品(薬価ベース)】
高脂血症用薬ゼチーア(バイエル分) 274億7900万円(8.6%増)
高血圧症・狭心症用薬アダラート 266億8600万円(14.0%減)
造影剤イオパミロン 240億700万円(8.9%減)
高リン血症用薬ホスレノール 229億8400万円(18.5%増)
腎/肝細胞がん用薬ネクサバール 149億5200万円(6.1%減)
血友病用薬コージネイトFS 108億2100万円(11.8%増)
血栓予防用薬バイアスピリン 77億3800万円(2.5%減)
月経困難症用薬ヤーズ 58億2600万円(85.7%増)
MRI用造影剤マグネビスト 52億700万円(8.2%減)
多発性硬化症用薬ベタフェロン 50億9200万円(5.1%減)