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ヒヤリハット経験頻度 月1回以上が3人に1人 薬剤処方で多く 医師1000人調査

公開日時 2013/02/20 04:01

ケアネットはこのほど、医師を対象にヒヤリハットとその報告に対する意識調査をまとめた。その結果、何らかの形で月に1度以上ヒヤリハットを経験する医師は3人に1人の割合で、経験した場面の半数以上が「薬剤の処方・投与」だった。その一方で、ヒヤリハットを経験した医師の6割が、レポート作成の手間などを理由に「報告しないことがある」と回答し、すべての事例が報告されているわけではないことも確認された。

 

調査は2013年1月17日から18日に実施した。調査対象は同社の医師・医療従事者向け専門サイト「CareNet.com」の医師会員。有効回答数は1000人。調査方法はインターネットリサーチ。ヒヤリハットは、医療に誤りがあったものの患者に実施される前に発見された事例や患者への影響がなかった、あるいは不明な事例と定義されている。

 

過去1年間のヒヤリハットの経験頻度を聞いたところ、「月に1度」または「週に1度」と答えた医師が32.0%を占めた(図1)。ヒヤリハットを経験した場面は、「薬剤の処方・投与」(56.3%)、「治療・処置」(36.2%)、「転倒・転落」(17.6%)――となった。

 

ヒヤリハットの経験がないと回答した144人を除く856人に報告状況を聞いたところ、「全て報告している」との回答は41.1%にとどまった(図2)。「報告しないことがある」(45.0%)または「全く報告しない」(13.9%)と回答した504人にその理由を聞いたところ、「レポート作成等に手間がかかる」(46.0%)、「院内に報告の仕組みがない」(23.0%)、「報告しても事故予防に役立たないと思う」(19.4%)――の順になった。「責任追及される、評価・懲罰に関わるため」との回答は2.2%と少なかった。

 

医療機関からの医療事故情報やヒヤリハット事例の収集を行っている日本医療機能評価機構によると、医療事故報告の報告件数は共に年々増加しており、報告を義務付けている医療機関(273施設)の11年の報告件数は05年と比べて2倍以上の2483件となっている。

 

調査の自由回答欄では、ヒヤリハットの報告の意義を支持する意見が多く挙がっており、ヒヤリハットや医療事故の報告が現場で根付いてきていることが伺える。一方で「報告システムの手間の軽減」や「報告すべき基準の明確化」を望む声や、「報告のための報告ではなく、再発・予防策に役立てるべき」などの指摘も寄せられた。   

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