協和発酵キリン 長期持続型G-CSF製剤ペグフィルグラスチムを年内申請予定
公開日時 2013/01/28 04:02
協和発酵キリンは1月25日、がん化学療法による発熱性好中球減少症に用いるG-CSF製剤ペグフィルグラスチム(一般名、開発コード「KRN125」)について、悪性リンパ腫と乳がんを対象に行ったフェーズ3で有効性が確認されたと発表した。この結果を受けて、同社は13年中に承認申請を行う予定。
KRN125は、現在使用されているがん化学療法による好中球減少症治療薬のG-CSF製剤グラン(製造販売=協和発酵キリン)をペグ化した長期持続製剤。連日投与が必要なグランに対してKRN125は、がん化学療法1サイクルで1回の投与で効果が持続する。そのため、外来化学療法後の通院負担の軽減や、がん化学療法の円滑化が期待されている。
P3では、主要評価項目が好中球数500μL未満の日数と設定され、ランダム化二重盲検法で行われた。悪性リンパ腫患者については、グランの連日皮下投与とKRN125(1サイクル1回投与)が比べられ、KRN125の非劣性が認められた。乳がん患者については、プラセボとKRN125が比べられ、KRN125の優越性が示された。安全性については、ともに臨床的に問題となる差はなかった。現時点で、詳細な結果の発表予定はないという。