MSの販促活動が処方に与える影響~日本医薬品卸業連合会 国際委員会報告書から~
公開日時 2012/12/25 00:00
中小企業診断士平田雄一郎日本の医薬品卸独自の機能である、“MSの販促活動”が医師の処方に与えるインパクトとは何か。日本医薬品卸業連合会国際委員会が2010年12月にまとめた「医薬品卸の機能別コストの国際比較」では、日本の医薬品卸が果たす機能を明確に定義するとともに、収益構造と機能別販管費、医師の処方へのインパクトが、定性・定量の両面から比較検討されている。連載初号では、本報告書から、日本の卸機能の位置づけとMSが果たす機能を探っていきたい。日本の医療用医薬品物流の97%は卸経由まず、日本と欧米の医薬品流通を比較してみたい(図1)。市場規模(2008年工場出荷ベース)は、日本7.1兆円、米国29.7兆円、欧州(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン5カ国の合計)16.2兆円となっている...