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独BI アンドレアス・バーナー会長 COPD領域への新薬投入でプレゼンス確保に自信

公開日時 2012/11/02 04:00

ベーリンガー・インゲルハイムのアンドレアス・バーナー会長は10月31日、同社主催のRespiratory R&D Press Conference2012に際してドイツ・ビーベラッハで会見し、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を適応に新たに投入予定の長時間作用性β2刺激薬・オロダテロールなどの同社製品群の将来性について「長時間作用性抗コリン薬(LAMA)のスピリーバ(一般名・チオトロピウム)による約40年の経験を有する企業として、今後の他社との競合を特に恐れるものではない」と述べ、今後の市場プレゼンス確保に強い自信を示した。(ドイツ・ビーベラッハ発:ジャーナリスト 村上和巳)


現在、同社のスピリーバは同領域では唯一のLAMA。最近ではドイツ・ドルトムント工場で8500万ユーロを投じ、スピリーバのミスト吸入器レスピマットの製造能力を2015年までに年間4400万個まで倍増させることを発表するなど、積極策を推進している。


バーナー会長は「市場規模は大きなものであり、現在も伸長を続け、さらに未だ新たな治療法が必要とする領域」との認識を表明。また、この中で唯一LAMAを保有し、なおかつ同剤が1日1回投与ですむなどのなどの利点を強調するとともに「新たに投入予定のオロダテロールとスピリーバの併用により単なる気管支拡張作用による症状改善から、炎症抑制効果も見込める可能性が現在示唆されている」と説明し、こうした数多くのメリットによりCOPD領域での同社シェアは着実に拡大していくだろうとの見通しを示した。


また、バーナー会長は全世界でファイザーとスピリーバのコ・プロモーションを推進していることに言及し、ドイツ国内では今夏に終了したことを明らかにした。


◎プラザキサ 新たなエビデンス公表に期待


一方、出血の副作用による死亡例の報告で日本国内でのブルーレター発出も含め世界的にも話題になった経口抗凝固薬・プラザキサ(一般名・ダビガトランエテキシラート)の件については「50年ぶりの新規抗凝固薬の登場ということもあり、副作用についても殊更に話題になった感があるが、ワルファリンに比べエビデンスで同等以上の有効性と高い安全性があることは確信している。世界的に臨床医は肯定的な評価であり、現実に処方件数も伸長している」と説明。プラザキサに関しては今月3日から米国ロサンゼルスで開催される米国心臓病学会議(AHA)で新たなエビデンスが発表されるとの方針を明らかにした。

また、プラザキサに関する今後の見通しに関しては「新規抗凝固薬に対する躊躇は確かに一時的にはあるが、長い目で見ればワルファリンからプラザキサを含む新規抗凝固薬へ切り替わると期待しているし、この点は確信もしている」と強調。この件に関連してアメリカで起きている集団訴訟に関しても「確かに提訴があるのは事実だが、過去にアメリカで新薬の副作用が話題になった事例等と比較するとそれほど多いものではない」と述べた。
 

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