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中外・第2四半期決算 ミルセラ売上75億円 年間296億円の目標は堅持

公開日時 2012/07/27 04:02

中外製薬は7月26日、2012年12月期第2四半期(1-6月)決算を発表した。協和発酵キリンにトップシェアを奪われた主力の腎性貧血治療薬領域で、エポジンは89億円減の77億円。その後継品でシェア奪還への戦略品と位置づけられ、11年7月に発売されたミルセラは、半期の目標121億円に対し75億円と苦戦した。自社品で利益率の高いエポジンが減り、導入品で利益率が比較的低いミルセラに切り替えが進むことで粗利の減少を招き、営業利益の減少の一因となった。

ミルセラの苦戦について常務執行役員の戸早正昭営業本部長は、1カ月投与製剤という患者の利便性を狙ったものの、1回の投与量がこれまでに経験のない多い量であることに副作用等の懸念がもたれたことを指摘。今後は日本透析学会などで発表している蓄積されている使用経験により、現場の懸念を払拭する取り組みをしていく姿勢を示した。市場が大きい保存期での使用については、かねてから投与量が多めであることなどを挙げ、評価する手ごたえを感じているといい「自信を持っている」と話した。296億円という年間売上目標の見直しは「考えていない」と答えた。

協和発酵キリンは7月19日、12年12月期の第2四半期、通期業績ともに当初予想を上方修正しているが、それはミルセラの競合品であるネスプが好調なのも要因。ネスプの11年度売上高は564億円だが、12年度は薬価改定の影響やミルセラなどの影響などが想定され505億円を計画していたが、これを上回って推移しているとしている。

主力のがん領域が牽引し増収を確保

12年の第2四半期業績全体では、主力のがん領域が6.6%増の724億円となったことで増収。最終利益は、11年度にあった震災に伴う特別損失がなったことから増益となった。

【連結実績(前年比) 12年度通期予想(前年度比)】
売上高  1852億6300万円(1.8%増) 4185億円(12.0%増)
営業利益 343億2800万円(2.5%減) 800億円(28.1%増)
経常利益 343億4700万円(5.1%減) 805億円(26.6%増)
純利益  208億8900万円(22.2%増) 490億円(39.1%増)

【主要製品の国内売上(前年同期) 12年度通期予想、億円】
がん領域 724(679) 1654
アバスチン 296(264) 688
ハーセプチン 135(139) 273
リツキサン 117(104) 253
ゼローダ 52(49) 168
ノイトロジン 40(41) 97
タルセバ 45(38) 82
フェマーラ 19(17) 43
カイトリル 12(17) 31

骨・関節領域 303(304) 703
エビスタ 76(84) 169
アクテムラ 79(76) 183
スベニール 59(60) 147
アルファロール 44(54) 80
エディロール 25(6) 78

腎領域 229(243) 627
エポジン 77(166) 168
ミルセラ 75(-) 296
オキサロール 59(58) 135
レナジェル 15(17) 23

移植・免疫・感染症領域 98(115) 256
ペガシス 34(44) 121
コペガス 10(19) 27
セルセプト 31(26) 60

その他領域 150(168) 300
シグマート 47(57) 98

海外 215(193) 402
アクテムラ 134(91) 241
ノイトロジン 67(81) 131
シグマート 6(12) 16

タミフル 81(46) 96
うち行政備蓄等 4(5) 3

 

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