高リン血症薬・フォゼベル 24年7月にシェア8%
他剤への追加主体で処方 服薬負荷軽減の期待も
公開日時 2024/10/01 00:00
高リン血症は慢性腎臓病(CKD)の進行によって生じ、特に透析患者では心血管イベントや死亡のリスクを高める。十分な透析によるリンの除去と食事からのリン摂取制限を基本に、必要に応じて薬物療法が行われる。リン吸着薬として炭酸カルシウム(先発品名:カルタン)や炭酸ランタン(ホスレノール)、クエン酸第二鉄(リオナ)などが承認済みだが、血清リン濃度を目標範囲内に管理できない場合や薬剤ごとの特徴的な副作用が課題となる。また、いずれも1日3回投与のため、透析導入の原疾患やその合併症、リン以外の骨・ミネラル代謝異常に用いる薬剤を含めた服薬負荷も課題となっている。そうした中、24年2月に発売されたのがテナパノル(フォゼベル)だ。既存薬とは異なる機序でリンの吸収を抑制し、1日2回(1回1錠)で血清リン濃度を管理可...