FDAのHamburg長官 GE製品不足で品質確保を要請
公開日時 2012/03/27 04:00
米食品医薬品局(FDA)のMargaret Hamburg長官は、米ジェネリック医薬品協会(GPhA )の年次総会で、ジェネリック医薬品(GE)の製品不足問題について講演、そのなかで、GE業界に対して品質確保とコンプライアンス順守を強く求めた。
同長官は、製品不足問題の大半は最終製品の安全性・品質に影響するコンプライアンスが原因となっているとの見方を示し、FDAが、「曖昧かつ過酷な法の執行権」を行使することで問題解決を図っていると批判されているが、査察やGMPの問題が不足を招来しているのでなく、FDAへの批判は当たらないと述べた。
現在、医薬品不足を招いているものを種類別にみると、GEが49剤(44%)、未承認薬11剤(10%)、先発品28剤(25%)、GEおよび先発品ともに不足23剤(21%)となっている。
ハンバーグ長官は、医薬品不足はGEが多いと言われていることについては否定しなかったものの、問題の本質は、品質確保の重要性で、品質には先発品もGEも差はないとの考えを示し、「目に見える不足がGEで頻繁に生じたとはいえ、大衆が『GEイコール品質に懸念のあるもの』と考え始めることは危険だ。それは我々皆が回避しなければならない」と指摘した。
ハンバーグ長官は、GEが提供している財政的かつ保険上のベネフィットを考慮し、問題の複雑さを念頭に置いて講演したものと見られる。同長官が、「GEは先発品と同じ安全性・有効性を持つ。さもなくば、我々GEを承認しない」と強調した際に会場は拍手に包まれた。
(The Pink Sheet 2月27日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから