FDA 再入眠困難に伴う夜間覚醒を症状とした不眠症治療薬ntermezzoを承認
公開日時 2011/12/01 04:00
米食品医薬品局(FDA)は11月23日、再入眠困難に伴う夜間覚醒を症状とした不眠症治療薬Intermezzo(ゾルピデム酒石酸塩舌下錠)を承認した。Transcept Pharmaceuticals(カリフォルニア州リッチモンド)が製造する。
Intermezzoは、ゾルピデムの低用量剤型の薬剤だ。ゾルピデムは、米国では1992年にAmbienの製品名で初めて承認され、その後、不眠症治療薬として普及しているが、上記症状を伴う不眠症治療薬としては初めての承認となる。睡眠時間が少なくとも4時間残っている場合に夜間1回服用する。推奨量かつ最大用量は男性3.5㎎、女性1.75㎎。
FDA医薬品評価研究センターのRobert Temple副センター長は、「本剤により、夜間覚醒時にゾルピデムの高用量を服用しないですみ、不眠症治療の安全な選択が増えるようになる」と過量投与のリスクが防げる観点から同剤の登場を歓迎した。
同剤の有効性の検証は370例を対象とした2本の臨床試験で行われ、同剤投与群ではプラセボ投与群に比べ、夜間覚醒時から再入眠への時間が短くなった。
他の睡眠剤同様、Intermezzoは、十分覚醒していないにもかかわらず、記憶がない行動を行う重篤な副作用が発現する可能性がある。行動として、運転、飲食、電話などが報告されている。また、これら症状は他の睡眠剤やアルコールとの併用がその可能性を高めるという。
なお、同剤は、乱用および依存性を持つため連邦政府の規制物質に指定されている。