患者は、処方された薬をどんな思いで服用しているのか。患者の視点に立ったマーケティング、プロモーションには必要な情報なはずだが、なかなかない。そこで70万人もの患者本人に尋ねた医療専門市場調査会社アンテリオ（東京都千代田区）による調査から、処方薬に対する患者のホンネを探ってみたい。糖尿病薬は、コンプライアンスは平均を上回る（８割強）ものの、不満を表明する人は平均よりやや高い（３割近く、図１）。その不満の背景には、服用しても、効果を実感しにくいうえに、中には芳しい効果が得られなかったといったことが背景にある。とはいえ、進行すれば重大な合併症を引き起こす疾患。糖尿病予備軍も含め2000万人を超えるといわれ（厚生労働省調査）、今こそ患者の声に耳を傾け、マーケティング、プロモーションに生かしたい。それ...