SNSがむすぶ患者、家族、専門家そして支援者
公開日時 2011/10/24 04:00
アメリカでは稀少難病患者への情報提供、交流、支援にソーシャルネットワークが大いに活用されている。本ジャーナルでも以前、大動脈解離の予防や治療技術の研究・開発のために患者と専門医が恊働している例についてレポートした。(医療ジャーナリスト西村由美子)今日ご紹介するのは「多発性硬化症(MultipleSclerosis;通称MS)」の例だ。MSは原因不明の稀少疾患。全米に約4000万人程度の患者がいると推定されているが、実態は定かではない。男性よりも女性に2−3倍多いが、ひとたび発病すると男性の方が女性よりも重症度が高い。20代から40代にかけて発病する例が多いが、必ずしもこの年代に限定されず、発病は10代から幅広い年齢層にわたっている。MSは広義の免疫障害で、神経細胞を覆っている脂肪膜を自らの免...