骨粗鬆症薬フォルテオの自己注射 医師が懸念するほど患者に抵抗感なく
公開日時 2011/08/09 04:02
日本イーライリリーは、同社が10年9月に発売した骨粗鬆症治療薬フォルテオ皮下注(一般名:テリパラチド遺伝子組換え)を患者507人と、同剤を処方していない整形外科医375人を対象に、自己注射に対する意識調査を行った。
同剤は、「骨折の危険性の高い骨粗鬆症」を適応とした国内初の自己注射による骨形成促進剤。調査に対し医師は「患者さんは自己注射を受け入れてくれない」(74%)、「毎日治療を継続できない」(53%)といった懸念を指摘。一方、患者は、71%が「難しくないので簡単に覚えられる」、26%が「難しいが練習すれば覚えられる」と回答。「使い続けられる」と回答した患者は88%に上った。回答者の約7割を占める70代以上の患者でも8割を超えたという。
同社研究開発本部医学科学本部臨床開発医師の宗和秀明氏は、この調査結果に「多くの患者さんが前向きに自己注射治療を受け入れられておられることは想定以上の結果。医師は、高齢の患者さんは、手技を覚えるのが困難、継続が困難と思いがちだが、この結果が新しい治療方針を検討するきっかけになればと思う」とのコメントを寄せた。