健診で血糖高め「要治療」 でも30代の4割未受診
公開日時 2011/07/11 04:01
健康診断で血糖値が高く「要治療」と判定された男女500人を対象に、その後の対応を尋ねた調査が、健康日本21推進フォーラムにより行われた。その結果、「要治療」と判定されても医療機関にかかっていない人の割合は23%、30代は41%に上った。
未受診は男性に多く、女性が19.6%に対し26.0%。一方、治療を始めた人は8割近くいるが、中断してしまっている人も16%おり、特に20代、30代に多い。未受診者と中断者を合わせると、20代は55%、30代は58%にも上る。これは、40代~60代の未受診者と中断者はおおむね3割以下であるのに比べ、突出して高い。
糖尿病外来を開設している「しんクリニック」(東京都大田区)の辛浩基院長は、この結果に所感を寄せ「『要治療』の最大級の警告を受けているにもかかわらず、全体の4割、働き盛りの30代で6割が(治療を)放置している実態には驚かされた」と述べ、早期に治療し、人工透析など深刻な合併症を防ぐうえで「糖尿病の啓発活動がまだまだ不足している」と指摘した。