EMA、FDA バイオシミラーで情報交流の場を設置
公開日時 2011/07/01 04:00
欧州医薬品庁(EMA)と米食品医薬品局(FDA)は、バイオシミラー(生物製剤後続品)に関する定期的な情報交換の場を新たに設置することを決めた。EMAとFDAが6月23日発表した。
EMAとFDAは、承認情報、GMP査察情報、安全性情報等の提供・交換、人事・教育などの分野で活発な交流を行っているが、特に製品についても科学的評価や規制上の協力態勢などの情報交換を行う定期的な電話会議を行っており、すでに製品ごとに「クラスター」と呼んで、腫瘍薬製品・希少疾病薬製品・小児用薬製品・先進医療技術製品、ワクチン製品・血液製剤製品などの各クラスターを設置している。
EUではすでに、バイオシミラー製品が複数市場に流通、米国でもヘルスケア改革で新たにバイオシミラーの承認手続きが決まったため、今回のバイオシミラー・クラスターの設置を決めたと見られる。
バイオシミラー・クラスターでは、近々、初回会合を開催、同クラスターの活動内容を確認する。年3回電話会議を開催する。
また、EMAは同日、EMAとFDAの2009年9月から1年間の両機関の交流状況をまとめた年次報告書「Interactions between the European Medicines Agency and US Food and Drug Administration September 2009-September 2010」を公表した。
EMAとFDAが両機関の交流の状況を年次報告の形にしたのはこれが初めて。報告書では、2009年9月からの両機関で実施された教育プログラム、スタッフの相互交流、各製品クラスターにおける検討状況、ファーマコビジランス・安全性問題での協力状況、GMP査察での協力状況などを報告、両機関の交流および協力事業はかつてなく活発化し、成果を上げたと評価している。