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2015年医薬品市場規模 米国-17の新興国-欧州主要5か国の順に IMS

公開日時 2011/05/27 04:01

IMSヘルスの研究機関、IMS Instituteはこのほど、世界の医療用医薬品市場の今後5年間の年平均成長率が3~6%で、2015年までに世界市場は計1兆1000億ドル近くに達するとの最新の市場予測を発表した。過去5年間の年平均成長率は6.2%で成長率自体は鈍化する。一方で、同社による11年の市場規模予測は8800億ドルのため、15年までに2000億ドル以上市場拡大する計算になる。特に中国やブラジルなど17か国による「医薬品新興市場」の急成長が、世界市場をけん引するとしている。

同社は今後の市場成長に与える主な要因として、▽米国市場の伸び率低下▽先進国市場で続く特許失効影響▽引き続き強力な医薬品新興市場の需要――などを挙げている。先進国では、高齢化によるブランド薬市場の漸増が続くものの特許失効影響がそれを上回るため、高齢化による市場増加分が相殺される。その結果、15年のブランド薬市場は10年と同レベルと分析した。

◎単一国ベースの15年市場規模 1位=米国、2位=日本、3位=中国

一方、17か国による医薬品新興市場では、強力な経済成長と政府の医薬品アクセス向上に対する取り組みを背景に、10年の市場規模1510億ドルが15年には2850~3150億ドルまで2倍近くに拡大すると分析。これによって15年までに、17か国による医薬品新興市場は世界2位の規模になり、欧州主要5か国(ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、英国)の合計額を抜き、1位の米国市場の規模に迫るほど成長すると予測している。医薬品新興市場は中国、ブラジル、ロシア、インド、ベネズエラ、ポーランド、アルゼンチン、トルコ、メキシコ、ベトナム、南アフリカ、タイ、インドネシア、ルーマニア、エジプト、パキスタン、ウクライナ――。

ただ、15年の市場規模を単一国で見ると、1位が米国、2位が日本、3位が中国、4位がドイツ、5位がフランス、6位がブラジル、7位がイタリア、8位がインド、9位がスペイン、10位がロシア――となる。

◎15年の上位薬効 1位=がん、2位=糖尿病、3位=喘息・COPD

また、IMS Instituteは15年時点での上位薬効も公表した。がん市場は15年に世界で750~800億ドル規模(成長率=以下同、5~8%)となり引き続きトップを維持。2位は糖尿病治療薬で同430~480億ドル(4~7%)となり、患者増と新規経口薬の採用増が成長に寄与すると分析した。3位は喘息・COPD治療薬で同410~460億ドル(2~5%)とした。一方、リピトールなどの脂質調整剤は4位で、10年の370億ドルから15年に310億ドル規模まで市場は縮小し、2~5%のマイナス成長と分析した。
 

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