FDA スーテントの膵内分泌腫瘍の適応を承認
公開日時 2011/05/24 04:00
米食品医薬品局(FDA)は5月20日、ファイザーの分子標的薬スーテント(スニチニブ)について、切除不能あるいは転移・進行性膵内分泌腫瘍の適応を承認したと発表した。
同剤の有効性・安全性は、171人を被験者としたRCTで検証された。無増悪生存期間(PFS)を主要評価項目とし、プラセボ投与群では5.4か月(中間値)だったのに比べ、スーテント投与群では10.2か月だった。主な副作用は、下痢、悪心、嘔吐、疲労感、高血圧、胃痛、口内炎、好中球減少症など。
FDA医薬品評価センター(CDER)のRichard Pazdur腫瘍製品部長は、「FDAはできるだけがん患者により多くの治療オプションを提供できることが重要と考えている」と述べたうえで、「FDAは、すでに承認済みの製品でも効能追加で患者に使用できるように企業とともに新規治療法を届けるよう努力している」と効能追加承認へのFDAの姿勢を示した。
膵内分泌腫瘍は、米国では毎年新規患者が1000人以下という希な腫瘍。同剤は、膵内分泌腫瘍の新規治療薬としては、5月5日に承認されたノバルティスのアフィニトール(エベロリムス)に次いで、2番目の薬剤となる。