チラーヂン供給不足問題 今週から順次解消へ 関連5学会
公開日時 2011/04/18 04:01
震災であすか製薬の工場が被災したことで甲状腺機能低下症治療薬チラーヂン(一般名:レボチロキシンナトリウム)が供給不足に陥った問題で、日本内分泌学会、日本甲状腺学会など関連5学会は4月15日、代替品含め19日以降、順次市場に出そろい、「さしあたりの供給不足は回避される見込み」との見通しを示した。これは学会員、医療機関、患者家族を対象に報告したもの。
12日現在、チラーヂンの在庫は1カ月分。被災したあすか製薬のいわき工場では下旬には通常生産体制に戻ることに加え、サンド社を通じて緊急輸入した代替製剤も19日以降出回るようなり、5月中旬までに1カ月分の使用量に相当する量に達する予定。サンド社の後発品も増産していることから、供給不足状態を回避できると判断した。
ただ、現在自粛を求めている長期処方については、解禁すると需要が急増し、供給不安を来すおそれがあるため、当面は「原則1カ月以内の処方」を呼びかけている。