ニューテクノロジーを駆使した次世代型服薬管理技術
公開日時 2011/03/07 04:00
医薬品をめぐる最大の課題は、「処方薬をいかにして患者に正しく服用させるか」である。WHOの調査によれば、「患者の半数は処方された薬を正しく服用していない」。単なる飲み忘れ、飲み間違いだけでなく、時には意図的に処方を無視する患者もいて、せっかくの投薬が意味をなさない場合も少なからずある。服用ミスは時に命の危険を伴い、しばしば緊急入院の原因となる。(ジャーナリスト:西村由美子)米国研究製薬工業協会の2009年のレポートによれば、米国で医薬品の服用ミスの治療に費やされている医療費は年間1000億から3000億ドルにものぼっているという。不適切な服用は当該の投薬が無駄になるだけでなく、治療効果についての医師の判断や評価を誤らせたり、細菌の抗生を強めたり、治療を長引かせたりして、二重三重に無駄な医療費...