臨床医から支持を受ける真のキー・オピニオン・リーダー（KOL）は誰か――。ミクス編集部はエムスリーの協力を得て、臨床医600人を対象に、自身の処方に影響を与えているKOLと、５年後に処方に影響を与えそうなKOLに関する調査を実施した。その結果、糖尿病治療のKOLではトップが順天堂大特任教授の河盛隆造氏だが、５年後に影響を与えそうなKOLのトップでは東京大教授の門脇孝氏となった。また、５年後に影響を与えそうなKOLの３位には、日系アメリカ人での糖尿病の疫学調査など興味深い研究を行っている39歳の広島大助教の中西修平氏がランクインした。

調査は2010年11月26日～29日に実施した。臨床医の第一標榜科が一般内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、整形外科、外科の医師各100人（ＧＰ・ＨＰ各50人）に対して、▽一般内科医には糖尿病治療のKOL▽呼吸器内科医には喘息治療のKOL▽循環器内科医には高血圧症治療のKOL▽消化器内科医には消化性潰瘍治療のKOL▽整形外科医には関節リウマチ治療のKOL▽外科医には大腸がん治療のKOL――を聞いた。同調査はエムスリーが提供する、回答医師数が数千人規模の「ハブ・マーケティングシステム」（特許登録済）の簡易版となる。

糖尿病、喘息、関節リウマチのトップ３のKOLはMonthlyミクス３月号（３月１日発行）に、高血圧症、消化性潰瘍、大腸がんのトップ３のKOLは同４月号（４月１日発行）に掲載する。また、ミクスOnlineプレミア会員限定で、臨床医２人以上の支持があったKOL全員を紹介する。

◎喘息治療KOL　帝京大・大田氏の存在大きく

糖尿病治療のトップ３のKOLは１位が河盛氏、２位が門脇氏で、３位が同数で洪内科クリニック院長の洪尚樹氏と天理よろづ相談所病院副院長の石井均氏――だった。５年後に影響を与えそうなKOLは上位から門脇氏、河盛氏、中西氏となった。

一方、喘息治療のトップ３のKOLは、１位が帝京大教授の大田健氏で、２位以下を大きく引き離した。５年後に影響を与えそうなKOLは上位４人が支持数同数となり、大田氏、札幌医科大准教授の田中裕士氏、埼玉医科大教授の永田真氏、京都大准教授の新実彰男氏――だった。関節リウマチ治療のトップ３のKOLでは、慶応大教授の竹内勤氏、産業医科大教授の田中良哉氏、名古屋大教授の石黒直樹氏が現在及び５年後も、それぞれ存在感を発揮するとの結果となった。

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