アステラス 抗Xa剤ダレキサバン(YM150)の国内申請取り下げ
公開日時 2011/02/16 04:02
アステラス製薬は2月15日、経口直接的ファクターXa阻害剤ダレキサバン(一般名、開発コード:YM150)を下肢整形外科手術施行患者等における静脈血栓塞栓症(VTE)予防の適応の国内承認申請を取り下げたと発表した。医薬品医療機器総合機構から「申請パッケージに関連して追加試験が必要である」との見解が示されたことを受けたため。有効性、安全性に問題があったわけではないとしており、海外の治験にも影響はないとしている。
同剤は10年9月29日に申請していたもの。同社は、「パッケージの構成が足りないなどの問題があり、追加試験することになった」としているが、追加試験の詳細は明かしていない。今回の事態を受け、以前から検討していたこの薬剤の開発・商業化について他社との提携を「優先的に行う」とし、今後の開発方針は提携交渉の結果を踏まえて決めるという。
同社によると、同剤の海外開発状況は、VTE予防では欧米でフェーズ2b/3を終えデータ解析中。心房細動を対象とした脳梗塞予防適応では日本、アジア、欧州でフェーズ2bが終了を終えデータ解析中。急性冠症候群の適応では欧州でフェーズ2bの被験者組み入れを終了したところという。