製薬協・長谷川会長 配合剤承認ルール変更「極めて遺憾」
公開日時 2010/11/19 04:00
日本製薬工業協会の長谷川閑史会長(武田薬品社長)は11月18日、都内で定例会見し、薬食審審議中にDPP-4阻害薬アログリプチン(製品名:ネシーナ)とチアゾリジン系薬ピオグリタゾン(同アクトス)との配合剤リオベル配合錠(承認申請:武田薬品)に対し、厚労省が配合した全ての成分が承認後1年以上たたないと承認しないルールに変更したことについて、「極めて遺憾」とコメントした。
長谷川会長は、配合剤が後発品対策と取られないよう新薬上市と同時に配合剤を上市できるような努力が続けられているとした上で、その中でルール変更がされたことに「当事者会社社長で話しにくいが、私の意見陳述の表明がないままにあのような形で決められたことは極めて遺憾だと思っているが、それ以上のことは何も申し上げられない」と述べた。
◎価格妥結 静観の構え 急いで価格下落をけん制
新薬創出加算の「値上げ騒動」に対しては「(医療施設側の)誤解はある程度解けたと認識している。今は沈静化している」との認識を示した。納入価妥結率が低迷していることについては、「価格交渉をやっておられる卸さんが十分慎重に対応しておられる結果だと思う。我々としてはこの状況を静観してまいりたいと同時に、(今後の)真剣勝負が変な形でのちに尾をひかないように見守り、行政も静観していただくとありがたい」と述べ、妥結を急ぐあまりの価格下落をけん制した。