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アレクシオン 希少難病PNHの治療薬発売 専門医への疾患啓発に注力

公開日時 2010/06/23 04:00

 アレクシオンファーマのヘルマン・ストレンガー社長(写真)は6月22日、東京都内で開催した希少難病の発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の治療薬ソリリス(一般名:エクリズマブ)の発売記念会見で、医師への情報提供活動について、専門医でもPNHの診療経験がほとんどないことから、疾患そのものに対する情報提供に注力すると説明した。それにより正しい診断につなげたい考え。

PNHは赤血球が破壊される血液疾患で、腎不全をはじめ臓器損傷、血栓症など様々な臓器・器官障害が現れる。推定患者数が400人程度といわれ、診断されず見過ごされれば、患者の3分の1は5年以内に亡くなるという。PNH治療薬は、この薬剤しかない。

正確な診断と治療がカギとなるため、血液内科医を対象に大学病院など250施設に対し、疾患や、鑑別が難しいという診断と治療を含む情報を提供していく。情報提供は、MRに代わるメディカル・カスタマー・ケア(MCC)18人が東日本と西日本に分かれて取り組む。

薬価は300mg30mL1瓶57万7229円。初回から4回目までは600mgを1週間に1回点滴1回投与。5回目以降は1回900mgを2週間に1回投与する。症状の進行を抑えるため生涯にわたる投与が必要だが、一方で薬剤費用は年間4200万円を超える。

薬価を審議した6月2日の中医協総会では、診療側、支払側の双方委員から薬価を含め必要な治療薬であるとされている。ただ、患者負担軽減についての諸外国の対応について質疑があった。それに対し、厚生労働省保険局医療課の磯部総一郎薬剤管理官は、メーカーを通じて調べた結果として、米国では低所得者や高齢者には事実上の自己負担はなく、英仏でも自己負担はなく、独では、一定の上限で月当たり65ユーロまでの自己負担となっていることを説明している。遠藤久夫会長は、「日本は高額療養費でリスクヘッジはしているが、それでもずっと使うことになり、相当な金額になるということは事実」との認識を示していた。
 

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