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インダカテロール 中等度から重度COPDで優れた臨床転帰示す 米国胸部学会(ATS)より

公開日時 2010/05/27 04:00

COPD患者においてインダカテロール(長時間作用型β2刺激薬)の有効性と安全性を検討した3試験の統合分析から、インダカテロールは、臨床転帰の指標である健康状態やレスキュー薬の非使用日数の割合が、プラセボと比較して有意に改善しただけでなく、チオトロピウムと比較しても有意に優れていることが明らかになった。ミッドウェスト・チェスト・コンサルタンツのThomas Siler氏らの研究グループが、5月14~19日ニューオリンズで開催された米国胸部学会(ATS)国際会議のポスターセッションで報告した。


各試験は、喫煙歴が20パック年以上あり、気管支拡張剤使用後の1秒量(FEV1)が予測値の30%以上80%未満、1秒率(FEV1/FVC)では70%未満の中等度から重度のCOPD患者を対象とした無作為化多施設試験である。
インダカテロール150 μg か300μg(1日1回)を、プラセボやフォルモテロール(12 μg1日2回)、チオトロピウム(18 μg1日1回)と比較検討したもので、チオトロピウムはオープンラベル、それ以外は二重盲検で検討していた。
同統合分析では、治療開始から最初の3ヶ月間における、SGRQトータルスコアとレスキュー薬(アルブテロール)の使用、COPD増悪について調べた。


その結果、健康状態の指標である平均SGRQトータルスコアでは、インダカテロールの両投与量群とフォルモテロール群が、ベースラインから臨床的重要な変化とされる4ユニット以上の低下を示していた。また、インダカテロールの両投与量群における調整後スコアの低下幅は、プラセボ群とチオトロピウム群に比べて有意差があることも示された。


レスキュー薬の非使用日数率では、全ての治療群がプラセボ群と比べて有意に高かった。インダカテロールの治療群では、150 μg群がベースラインから21.6ポイント、300μg群が25.4ポイント上昇し、どちらもチオトロピウム群と比較しても有意に高いことが示された(p<0.001)。またインダカテロールはどちらの投与群も、増悪がなかった患者の割合が、他被験者群より高く(150 μg群90.3%、300μg群88.2%)、プラセボ群と比べて有意差が確認された。フォルモテロール群とチオトロピウム群では、プラセボ群との有意差は認められなかった。


これらの結果から研究グループは、インダカテロールは150 μgと300μg/日のどちらの投与量でも、プラセボと比較してCOPDの臨床転帰を有意に改善し、レスキュー薬の非使用日数率とSGRQトータルスコアについては、チオトロピウムよりも有意に優れているとし、また最も増悪率が低かったとまとめた。

 

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