ヤンセンファーマが４月26日に発表した09年度業績は2.7％増の805億円（決算報告ベース）で、07年度以来２年ぶりの増収となった。トップブランドの抗精神病薬リスパダール、抗真菌剤イトリゾールは先発の競合品や後発品との競合により減収となったが、多発性骨髄腫に用いるベルケイド、麻酔用鎮痛剤アルチバなどの売上増が押し上げた。10年度業績見込みは非開示だが、アルチバ、ベルケイド、09年４月に卵巣がんの効能を追加したドキシル、２週間持効性製剤のリスパダールコンスタなどの寄与を期待する。

主な製品別の売上の伸び率は次のとおり（薬価ベース、売上高は非開示）
リスパダール3.3％減（抗精神病薬、リスパダールコンスタが下げ幅を押しとどめた形）
コンサータ42.1％増（AD/HD治療薬）
デュロテップ0.4％増（経皮吸収型持続性疼痛治療剤）
アルチバ21.2％増（全身麻酔用鎮痛剤）
ベルケイド48.2％増（再発または難治性多発性骨髄腫治療薬）
イトリゾール6.4％減（全身性抗真菌剤）