EUの医薬品政策担当組織がEC(欧州委員会)Enteprise & Industry Department(EID)からHealth Departmentに変更されたことで、医薬品業界には、民間企業としての機能と医療供給者としての機能を適切に評価してくれるかどうかで懸念が高まっている。
新長官に就任したHealth DepartmentのJohn Dalli氏は、マリの社会政策担当大臣で医薬品分野の経験はない。これについてEFPIA(欧州製薬団体連合会)のコミュニケーション部長のColin Mackay氏は、「懸念があるとすれば、我々がヘルスケアの供給者であること、そして産業の一部門として企業経営を行う一方科学研究に貢献するという2大機能を果たしていることを理解してくれるかだ」と話している。
Dalli新長官は、マルタで財務大臣を8年務めた経験を持ち、ビジネスに精通、産業界には理解があるので、ビジネスとヘルスケアのバランスをとり、適切な対応をするのではないかと観測され、加えて、医薬品産業の競争問題はEIDの企業指令(Directorate)の所管事項なので、懸念は無用との見方が強い。
(The Pink Sheet 12月14日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから