田辺三菱 長期収載4製品を子会社に販売移管 今後も移管検討
公開日時 2009/09/18 04:02
田辺三菱製薬(写真)は9月17日、既に販売が開始されてから数十年たつ長期収載品の4製品を子会社のジェネリック(GE)販売会社の田辺製薬販売に10月1日に販売移管すると発表した。長期収載品の自社の販売子会社に移管したのは今回が初めて。
移管した理由について田辺三菱は、「本社の戦略領域から外れるものの、医療現場で汎用されている。田辺製薬販売は低薬価の医薬品を安定的に供給するミッションを持っており移管した」と説明している。移管によって特に支障がなければ、今後も長期収載品の移管を検討するという。
今回移管された製品は、止血剤の「アドナ」、乳糖分解酵素製剤「ガランターゼ」、高コレステロール血症改善ビタミン剤「ハイボン」、ビタミンB1誘導体製剤「ベストン」。これら合計で年間売上高は約30億円(08年度実績)という。
本誌では、特許切れ後の長期収載品について薬価が今後の制度改革によっては大きく引き下げられる一方で、長年の資産でもあることから、新薬メーカーがどう取り扱っていくかに注目。8月号で「低薬価品市場」と称して今後を展望する特集をしている。