Deals Of The Week betrixabanめぐるライセンス契約の読み方
公開日時 2009/07/31 04:00
米メルクはPortola PharmaceuticalsのXa阻害薬betrixabanの共同開発・商業化に関するライセンス契約を締結したが、この契約がメルクにとって「お買い得」だったかどうかに関心が集まっている。
betrixabanは心房細動患者に対する脳卒中予防抗凝固剤。現在臨床第2相試験(P2)段階にある。今回の契約でメルクはPortola Pharmaceuticals社に対し、前払い金5000万ドル、マイルストーン上限4億2000万ドルに加え、2桁(対売上10%以上)のロイヤルティを支払う。
Portola Pharmaceuticalsは2月にノバルティスとバイオ製剤の抗血栓剤elinogrelの権利をライセンスし、7500万ドルの前払い金を受けとっている。メルクはbetrixabanプロジェクトの開発コストを100%負担することを約束しているので、臨床第3相試験(P3)のコストだけでも3億5000万ドルに上ると見込まれる、Portola Pharmaceuticalsにとっては、大きな恵みだ。同社はすでにバランスシートで1億7500万ドルの黒字を予想、資本追加の必要はない。
(The Pink Sheet 7月13日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから