厚労省 MTX、若年性特発性関節炎の適応拡大へ
公開日時 2008/02/11 23:00
厚生労働省の小児薬物療法検討会議は2月8日、抗リウマチ薬メトトレキサー
ト(MTX、ワイスの「リウマトレックス」など)について若年性特発性関節炎
(JIA)に対する適応拡大をする方針を決めた。前回会合(07年6月)では有
効性や安全性に問題はないものの、用法用量設定で再度検討が必要としていた。
今回、国内の使用実態を踏まえ、服薬コンプライアンスや症状に応じた医療現
場での裁量の余地も必要として、設定に幅を持たせることとした。
また、A型ボツリヌス毒素製剤(グラクソ・スミスクラインの「ボトックス」)
の小児脳性麻痺患者の下肢痙縮に伴う尖足(つま先立ちの状態)への適応拡大
についても大筋で了承。脳性麻痺による下肢痙縮は、歩行困難や歩行不能など
の予後に繋がる疾患で、現在満足しうる内科的治療もないという。A型ボツリ
ヌス毒素療法は、世界60カ国以上で2歳以上の脳性麻痺児に対して承認をされ
ている。
両剤については、今後企業に対して適応拡大を要請する方向で、薬食審での事
前評価を経て、迅速に審査するとしている。