費用対効果の考え方
公開日時 2008/07/31 00:00
これまでの連載で、医薬品の価値はQALYsで評価することができること、QALYsや長期間の費用を推計するために、マルコフモデルやモンテカルロシミュレーションなどのモデルを使ったシミュレーションを行うことを説明してきました。今回は、いよいよ費用対効果の評価方法についてのお話です。費用対効果平面ある治療の「費用対効果が良い」というと、日本では「その治療により(その治療の費用も含んだ)総医療費が小さくなる」という意味で使われることが多いように思います。たしかに、新しい治療法の導入により患者さんのQALYsが向上し、かつ医療費が小さくなってくれればそれに越したことはありません。ただ、最近では医薬品の価格も高額になる傾向があり、その結果、総費用としては従来療法よりも大きくなってしまうことが多々あります...