ノバルティス ファーマは８月22日、抗IgE抗体製剤・ゾレア（一般名：オマリズマブ（遺伝子組換え））について、ペンタイプの容器に充填された注射液製剤であるゾレア皮下注75mgペン、同150mgペン、同300mgペンを発売した。

ペン製剤は皮膚に押し付けると自動で薬液が注入されるため、投与時の操作性が簡便になる。さらに注射針が露出していないため、誤って注射針を刺してしまうなどの事故防止にもつながることから、患者と医療関係者双方が求める治療選択肢の一つとなることが期待できる。

今回新たに追加となった300mgの用量は、１回投与量が300mg以上必要となる患者において投与本数を減らすことができるため、患者と医療関係者の投与そのものの負担軽減も期待できる。

2019年６月のプレフィルドシリンジ製剤の発売により、凍結乾燥製剤の溶解操作が不要になったが、21年８月に気管支喘息と特発性の慢性蕁麻疹において在宅自己注射の対象として認められたこともあり、より簡便で安全に使用できる製剤が望まれていた。なお、季節性アレルギー性鼻炎は在宅自己注射の対象外となっている。