帝人・森山CFO ヘルスケアの固定費削減「計画通り」 追加の人員削減「現時点では行わなくて大丈夫」
公開日時 2024/08/07 04:50
帝人の森山直彦・代表取締役専務執行役員兼CFOは8月6日の2024年度第1四半期決算会見で、ヘルスケア事業の固定費の削減について、「計画通り固定費削減が進んでいる」と報告した。帝人及び帝人ファーマの正社員等を対象に7月に実施した「ネクストキャリア支援制度」(=早期退職優遇制度)の応募者数などの詳細は、現時点では非開示。ただ、ヘルスケア事業について、固定費削減は「計画通り」のため、25年度を最終年度とする現中期経営計画の期間中の追加の早期退職者募集は、「現時点では行わなくても大丈夫ではないかと、私は想定している」との認識を示した。
帝人のヘルスケア事業は、国内のピーク時売上が400億円近くあったフェブリクに22年6月に後発品が参入したことによる“フェブリク・クリフ”の影響が大きく、現在、「希少疾患+在宅医療」体制への事業構造改革を進めている。25年度に固定費を50億円削減し、収益性の改善も図る計画だ。ネクストキャリア支援制度は事業構造改革/収益性改善の一環として実施した。
ミクスの取材では、7月に実施したネクストキャリア支援制度の対象者は、帝人や帝人ファーマに原籍があり、勤続年数10年以上の正社員、シニアパートナー社員、嘱託社員(再雇用)――で、職種はMRに限らない。また、ヘルスケア/樹脂事業本部以外の所属社員は50歳以上、ヘルスケア/樹脂事業本部所属社員は55歳以上が対象。ただし、ヘルスケア事業の岩国、日野、岐阜地区在籍者と生産関連部署の所属社員は除外。さらに9月末までに65歳に達する社員も除かれた。
募集人数は150人。募集期間は7月8日~7月26日。退職日は9月30日を原則とし、特別退職金が支給される。希望者には再就職支援サービスも付与される。