現状の認知症対策と今後取り組むべき課題
公開日時 2012/01/30 00:00
有限会社オフィス・メディサーチ代表、中小企業診断士松原喜代吉2012年度は診療報酬・介護報酬の同時改定の実施の年にあたる。双方の改定の基本方針の重要課題のなかで取り上げられているのが「認知症対策」。本連載では、改定における認知症対策の内容とそのポイントを3回にわたって解説する。第1回は現行の診療報酬での認知症対策の現状と課題、認知症対策の今後の方向性を見通す。認知症は全国で200万人超に今後、我が国は本格的な高齢社会を迎えることになりますが、高齢化の急速な進展に伴い認知症の人も増加の一途を辿っています。厚生労働省のデータでは、外来及び入院治療を受けている認知症患者数は96年の11万人から08年には38万人に増加しています。一方、介護保険の要介護認定で使用される日常生活自立度による推計の認知症...