アステラス製薬 コマーシャル・MA部門の独立性を維持して統合 担当役員にClaus Zieler氏が4月就任
公開日時 2025/02/05 04:51
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アステラス製薬は2月4日、コマーシャル部門とメディカルアフェアーズ部門それぞれの機能の独立性を維持しながら統合し、新たに販売統括&メディカルアフェアーズ担当役員(CCMAO)を設置すると発表した。初代CCMAOには現販売統括担当(CCO)の Claus Zieler氏(写真)が就任する。また、現メディカル担当(CMO)の谷口忠明氏は、新たに研究、開発およびPrimary Focusリードの部門を統合して新設する研究開発担当役員(CRDO)に就任する。いずれも4月1日付。これに伴い、研究担当(CScO)は廃止となり、志鷹義嗣CScOは3月31日付で退任する。同社はまた、専務、常務などの役位を廃止し、担当役員に統一するとした。
◎説明会で北村CFO 研究の初期段階から上市に至る創薬活動を“一気通貫”で迅速かつ効率的に推進
北村淳財務担当(CFO・写真)は同日、オンラインで開催した24年度第3四半期決算説明会で、今回の経営体制の変更の目的について触れ、「我々アステラス製薬は患者の価値の創造こそ一番重要だと考えている。研究の初期段階から上市に至るまでの創薬活動を一気通貫で迅速かつ効率的に推進するため、4月1日付で経営体制を変更することになった」と説明した。
◎コマーシャル部門とMA部門の統合「米国でのビジネス成長の早かった理由の一つだ」
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コマーシャル部門とメディカルアフェアーズ部門の統合について北村CFOは、「プランドチームを中心に、より有機的に動けるようファンクションのレイヤ―を外し、ブランドチームにエンパワー(権限移譲)して、より早いスピードでビジネスを回していくということだ」と目的を説明。すでに米国で先行的に取り組んでいることを明かした上で、「(米国で)かなりいい結果が出ている。米国でのビジネス成長の早かった理由の一つだ」とも強調した。なお同社は、「それぞれの機能の独立性を維持しながら統合する」としており、販売情報提供活動ガイドラインやプロモーションコードなどを遵守するこれまでの姿勢に変わりない。
◎研究担当(CScO)は廃止 志鷹義嗣CScOは3月末に退任
今回の経営体制の見直しに伴い、メディカル担当(CMO)、販売統括担当(CCO)は廃止となる。新設の販売統括&メディカルアフェアーズ担当役員(CCMAO:Chief Commercial & Medical Affairs Officer)にはClaus Zieler氏が就任。現メディカル担当(CMO)の谷口忠明氏(写真下)は、こちらも新設の研究開発担当役員(CRDO:Chief Research & Development Officer)に就任する。谷口氏は、次世代の画期的な新薬の提供を推進する。これに伴い研究担当(CScO)は廃止となり、志鷹CScOは3月末に退任する。
◎法務・コンプライアンス担当役員(GC & CECO)を新設
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このほか、法務・コンプライアンス担当(GC & CECO::General Counsel and Chief Ethics & Compliance Officer)を4月1日に新設する。法務・知的財産、品質保証およびエシックス&コンプライアンスを、重要なリスク管理機能として一つのトップマネジメントポジションに集約するというもの。GC & CECOの担当役員にはTatjana Dragovic氏が就任。現法務担当(GC)の Catherine Levit氏は3月末に退任する。また、製薬技術担当(CMfgO:Chief Manufacturing Officer)に Rao V. Mantri氏が就任することも発表された。